奈良の遺産相続サポート
桐山法律事務所
代表弁護士桐山 修一
経歴
- 平成11年関西大学法学部 卒業
- 平成20年関西大学法科大学院 修了
- 平成21年弁護士登録(登録番号:41704)
- 平成26年桐山法律事務所 開設
所属
- 奈良弁護士会(刑事弁護委員会/交通事故委員会/高齢者・障がい者支援センター運営委員会)
相続で取得した土地の中には、活用も売却もできず、持っているだけで負担になるものがあります。2023年4月から、このような土地を国に引き取ってもらえる「相続土地国庫帰属制度」が始まりました。
相続土地国庫帰属制度とは、相続や遺贈によって取得した土地を、国に引き取ってもらえる制度です。「いらない土地を手放したい」というニーズに応えるために創設されました。法務局に申請を行い、審査を経て承認されれば、土地の所有権が国に移転します。
この制度を利用できるのは、相続または遺贈によって取得した土地に限られます。自分で購入した土地や、生前贈与で取得した土地は対象外です。
国に引き取ってもらうためには、土地が以下の要件を満たしている必要があります。
土地の上に建物がある場合は、申請できません。建物を解体してから申請する必要があります。
抵当権や地上権などの権利が設定されている土地は対象外です。
土壌汚染がある土地や、汚染の可能性がある土地は引き取ってもらえません。
隣地との境界が明確でない土地は対象外です。境界確定の作業を終えてから申請する必要があります。
崖がある土地、通路として他人に使用されている土地、訴訟の対象となっている土地なども、原則として対象外です。
申請時に、土地1筆あたり14,000円の審査手数料がかかります。審査の結果、承認されなかった場合でも、この手数料は返還されません。
審査が通り、国に土地を引き取ってもらう際には、負担金を納付する必要があります。負担金は原則として20万円ですが、土地の種類や面積によって増額されることがあります。
宅地や田畑の場合は、面積に応じて負担金が高くなる計算方法が適用されます。
この制度は、すべての土地に適用できるわけではありません。実際には、要件が厳しく設定されており、利用できるケースは限られています。
奈良県南部には、固定資産税もかからないような山林が多くあります。相続人の誰もが「不要」と言うような土地です。しかし、このような土地は、境界が不明確だったり、管理が行き届いていなかったりすることが多く、制度の要件を満たさないケースが少なくありません。
制度を利用するには、審査手数料と負担金がかかります。さらに、建物の解体費用や境界確定の費用が必要になる場合もあります。土地を手放すためにどれくらいの費用がかかるのか、事前に検討しておくことが大切です。
土地国庫帰属制度の要件を満たさない場合でも、他の方法で土地を手放せる可能性があります。例えば、隣地の所有者に買い取ってもらう、自治体に寄付する、不動産会社に相談するなどの方法が考えられます。
相続の段階であれば、誰かが引き受ける代わりに他の遺産を多めに受け取るという方法もあります。当事務所でも、価値のない山林を引き受ける相続人に、預貯金を多めに配分することで合意を形成したケースがあります。
相続した土地の処分にお困りの方は、奈良・王寺駅の桐山法律事務所へご相談ください。土地国庫帰属制度が利用できるかどうかの見通しや、他の方法での対応についてもご説明いたします。
制度の要件は今後緩和される可能性もあります。現時点で利用が難しい場合でも、将来に向けてどのような準備をしておくべきかをアドバイスいたします。