JR王寺駅からすぐの桐山法律事務所では、このブログを通じて皆様に法律に関する幅広い知識と実践的なアドバイスを提供して参ります。日々の生活の中で直面する可能性のある様々な法律問題について、わかりやすく、かつ具体的に解説していくことで、皆様がより良い判断を下せるよう支援いたします。
交通事故問題、相続問題、離婚問題、不動産問題など、多岐にわたる法律分野における情報や有益な知見をお届けして参ります。
今回は“空き家の売却方法”についてです。
空き家を放置することによるリスクと問題点
空き家を放置しておくことは、決して得策ではありません。空き家を放置することによるリスクとデメリットについて解説します。
空き家保有に伴う負担と課題
■維持コストの発生
空き家であっても固定資産税がかかる。
「特定空き家」に指定された場合、固定資産税が6倍に跳ね上がり、改善命令に従わなければ50万円以下の過料が科される可能性がある。
■税制面の特例の適用期限
被相続人の死亡から一定期間内に不動産を売却しないと、「取得費加算の特例」や「空き家の発生を抑制するための特例措置」を利用できなくなる。
■不動産価値の下落
空き家は劣化が早く、倒壊の危険性もある。
劣化した空き家は衛生的にも景観的にも問題があり、近隣物件にまで迷惑をかける。
■犯罪に利用されるリスク
ゴミの不法投棄や犯罪者の隠れ家、放火の被害に遭う可能性がある。
空き家売却の流れと手順
空き家を売却する際の流れは、以下の通りです。
空き家の状態を確認する
- ・築20年以下:「中古住宅」として売却
- ・築20年超:「古家付き土地」として売却
- ・空き家の劣化が激しい:更地にして売却
中古住宅または古家付き土地の場合の手順
- ・不動産会社の選定と契約:媒介契約(一般媒介契約、専任媒介契約、専属専任媒介契約)を結ぶ
- ・販売価格の決定:少し高めに設定し、値下げ交渉に対応しやすくする
- ・購入希望者との交渉:売買価格や売買時期などを交渉する
- ・契約締結と物件引き渡し:不動産会社の指示に従って手続きを進める
更地にする場合の注意点
- ・解体費用がかかるため、建物を残して売った場合と比較検討する
不動産業者への直接売却
- ・早期売却が可能だが、売却価格は高額にならないことが多い
空き家売却に伴う費用と税金
空き家を売却する際には、以下の費用と税金がかかります。
費用の内訳
- ・解体費用:更地にする場合に必要
- ・登記費用:相続や売買の際に必要
- ・仲介手数料:不動産業者に支払う手数料
税金
- ・譲渡所得税・住民税・復興特別所得税:空き家の売却益に対して課税される
- ・登録免許税:相続登記や所有権移転登記の際に必要
- ・印紙税:不動産売買契約書などに貼付する印紙の額
できるだけ早く専門家に相談
不要な空き家について、できるだけ早く専門家に相談し、適切な対応をとることをおすすめします。
桐山法律事務所では、空き家の売却に関する様々なご相談に対応しております。空き家でお悩みのご依頼者様は、ぜひ当事務所までご相談ください。